ミト読書会 blog

好きな本を持ち寄って紹介するだけのゆる~い読書会です

本が繋いだ縁と出会いの話

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頂いたお手紙

先日開催したミト読書会には、初めて「ゲスト」が4名登場しました。

そのゲストとは、少年院にいる少年たちです。

彼らから頂いたお手紙を本の感想文とし、正式な発表者として紹介させてもらいました。

 

きっかけは今年の2月に遡ります。

以前のブログには詳しく書きましたが、ミト読書を開催していたスタバに偶然居合わせ、その場で飛び込み参加をしてくれたAさんとの出会いから全ては始まりました。

 

Aさんは茨城県内の少年院で、法務教官として少年たちの教育に携わっています。彼は本や映画の知識が豊富で、少年たちの教育にそれを活かしている話をしてくれました。

何年も本の寄贈先を探していた私は、自分の本を託すのはこの人しかいない!と、すぐに本の寄贈をお願いし、その3週間後には少年院を訪問することになっていました。

寄贈した本は358冊でした。

 

その後もAさんとは何度かお会いする機会があり、少年たちが本をとても喜んで読んでくれているとは聞いていました。

 

そしてまた月日が経った先日、Aさん経由で少年たちからの感謝のお手紙を頂いたのです。

 

お手紙には、私への感謝の気持ちと共に、彼らが読んだ本の感想が書かれていました。それぞれ感じたことが本当に素直に書かれていて、胸が熱くなりました。

Aさんから聞けば、手紙は彼らが自発的に自分の時間を使って書いてくれたのだそうです。

 

本の感想部分からは、彼らがなぜその本を選び、何を思ったのかがよく伝わってきました。みんな個性的で、意外だったり面白かったり、自分が寄贈した本の感想なのに全く新しい本に出会ったような気がしました。

 

これは他のミト読書会の参加者にも是非読んでもらいたいと思い、Aさんにミト読書会で正式な参加者として手紙を紹介してよいかをお聞きし、快諾して頂きました。

そうして、ミト読書会で初めての「ゲスト」をお迎えすることとなったのです。

 

彼らは、ミト読書会通算で30~33人目の参加者となりました。

 

ミト読書会という場があったおかげで、少年たちに本を読んでもらい、他の参加者には少年たちの声を届けることが出来ました。

縁とは本当に不思議なものですね。

 

また、私は「他の人の本の感想や紹介に触れること」は、本を読む人にとってはそれも出会いの一つだと思っています。

今回は人の繋がりだけでなく、本やその感想を通じても、沢山の出会いを生み出せたことを嬉しく思います。

 

ミト読書会で起きた、少し変わった縁と出会いの話でした。